国語や数学、英語といった花形の科目に比べるとセンター世界史は地味な感じが否定できません。後回しにしている人も多いかもしれませんが頑張れば頑張っただけ点に反映されやすい教科なので難関大志望者は満点を狙いたいものです。
センター世界史の設問
単語問題
()の中にあてはまる単語を選べ、という形式で出されることが多い何のひねりもない問題。知っているか知っていないかですべてが決まるストレート問題です。私大と違い教科書欄外レベルはまず出ないし、まして教科書未掲載の単語は絶対に出ないと思いますので難関大志望者は外せない問題です。ただし選択肢の候補は紛らわしい単語になっていることもあるので気を付けましょう(例、黄巾の乱と紅巾の乱など)。
正誤問題
正しいものを選べ、誤っているものを選べ、正誤の組み合わせを選べという形で出題されます。誤りの選択肢のパターンは史実とは異なる結果、単語を入れ替える、そもそも時代が異なるというパターンが多いです。特に気を付けなければならないのは時代が異なるパターンです。選択肢そのものは正しい内容でも問われている時代に発生したわけではないので誤りとなります。(例、20世紀について問うている問題で、清仏戦争について内容そのものは正しい選択肢がでてくる。清仏戦争は19世紀なので誤り。)
時代に関する問題
事件Xが起こったのは年表中のどの時期か、ある時代の出来事として正しいのはどれか、といった出題がされることが多いです。正誤問題と絡んでいることもあります。正確な年号を聞いてくることはありませんが、一国の歴史の流れをよく理解できているかという縦のつながりと同じ時代の他国について理解できているかという横のつながりが重要になります。
資料問題
地図や写真、グラフ等が出る問題です。地図の場合は国や首都、遺跡、歴史上の出来事の起こった場所を聞いてくることが多いです。写真は文化史の問題が多く、作者や作品名を聞く問題です。これらの問題は知っているか知っていないかで決まってしまうので資料集等を用いて覚えておきましょう。
グラフ問題はグラフそのものの読解とそれに関する歴史知識を聞いてくることが多いです。グラフは経済史関連のものが頻出です。(貿易量、生産量等)。グラフの読解も分散や標準偏差を求めるような計算問題はおそらく出ませんので冷静に読み取れば正解できるでしょう。背景知識はグラフのこの時期には~が起こった、というような時代問題との融合も見られます。
勉強法について
センター世界史は難しいことは聞いてこないです。教科書の内容が頭に入っていれば9割はほぼ確実で、国語や数学と違って安定した点数を取ることが可能です。マニアックな単語は出題されないので学習は教科書レベルで間に合います。下手に私大用の参考書を使わなくともよいです。教科書やそのレベルの参考書・授業プリント等を見直すのが勉強法で、正直、定期テストや模試対策の延長上のようなものですね。センター社会で時間が足りなくなることはありえないと思うので数学や英語、国語ほど演習を繰り返す必要もないでしょう(とはいえ一度も過去問を解かずにいて本番に緊張するといけないので数回分はやりましょう)。お得な科目です。
設問についての解説で述べたように重要なのは時代問題です。縦の流れについては理解できている学生が多いと思いますが横のつながりが意外とネックになっていることは多いです。普段からこの点に気を付けながら学習する必要があります(フランスがA王の時には中国の皇帝はB帝であるといった具合に)。正確な年号については覚えなくてもよろしいですが出来事については少なくとも何世紀の前半、後半か中頃かといったレベルではわかるようにしましょう。時代問題は出題も多くここで点がとれないと9割に届かない可能性が出てくるので時代を意識して真剣に取り組みましょう。
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