東大を下位で合格した地方出身の凡人による現役時の失敗と浪人生活&受験記録

コラム

今年も合格した人・合格できなかった人がいると思います。ネット上で東大受験記録を見ていると天才対応の人間ばかりで地方の凡人にはあまり参考にならんものばっかだと思っていました。私は両親も高卒で地方出身とこれといった特技はない凡人ですが合格体験記を書いておきたいと思います。

スポンサーリンク

高3夏に志望校を東大に決める

担任の先生に東大を進められ、高3夏にあまりにも遅すぎる志望校の決定。それしかいうことがないレベルです。頭おかしいんじゃないかと未だにおもいます。両親の方針で生まれる前から、精子と卵子のころから志望校が東大だった人もいるというのに高3夏は論外でした。才能もない、努力しかない人はもっと早く決断するべきです。

高3秋・冬:センターも過去問も歯が立たず本番は爆死

必死に勉強するもののとてもではないが東大レベルのセンター試験の点数には届かないし、かといって2次試験で挽回できる見込みもありませんでした。まぁ当然です。夏に決めたんですから。そんなこんなで時間だけがいたずらにすぎていき冬休みが終わり、センター本番。足切りは食らわない点数にはなったもののまともに戦えるレベルではありませんでした。

カスみたいな点数で出願し、その後過去問に取組んでも手ごたえがない日々が続き、気が付けば本番。地方出身者にありがちなアウェー感を感じながら、全く手ごたえのないまま受験会場を後にしました。

不合格判明後の高校3年生春

私は前期試験が終わったあとは後期試験の勉強をすることなく、遊びほうけていました。しかし肝心な東大の前期試験は不合格。しかも合格最低点に遠く及ばず、不合格者の序列でCランクだったので私の前に不合格者が数百人はいるはずで、まったくおしくもない結果で惨敗でした。

そしてその数日後に某大学の後期試験を受けるも、後期対策をしていないので受かるはずもなく、盛大に爆死。私立も受けていなかったので無事浪人が決まりました。

浪人の4月・河合塾へ入塾

私の地元は田舎でしたが幸いなことに電車を駆使すれば通学できる範囲に河合塾があったのでそこに入塾しました。地方によってはなかなか大手予備校がない場合もあるので自宅から通学できたのは大変恵まれていたと思います。

高校の同期も何人かいたので孤独に蝕まれることがなかったのもよかったと思います。勉強するのに孤独でもいい人はいいですがぶっちゃけ競うことができる友人は必要だと思います。1年間具体的な人間と比較することなく完走するよりも目の前にいる人と一緒に勉強していった方がモチベーションも上がります。悪い友人と一緒になると勉強を放棄するのでその点は要注意ですけどね。

受験後に知ったことですが大手予備校でも地方の校舎だと最上位の東大コース(おそらく京大コースも)がないらしいですね。都会の人はもっとレベルの高い授業を受けられるのだと思いますが別に最上位のコースでなくても合格するのに必要十分なノウハウは得られると思います。トップクラスの成績で合格したいなら話は変わるかもしれませんが最下位でも合格は合格だし。


浪人生の春

基礎をひたすら勉強

Cランクで不合格になっているので基礎力が足りなかったのは火を見るより明らかでした。4月以降は3月の怠け状態に終止符を打ち、基礎力増強を目指しました。予備校の授業は大学合格に一点集中した授業なので高校の授業よりはるかにわかりやすいです。とくに英語なんかはそうです。長文読解における着眼点や英訳の際の解釈なんて高校では教えてくれなかった…。

河合塾の授業を受け、テキストを復習するのもそうですが古文・漢文や英語については文法・単語を重点的に取り組んでいました。文法も単語も分からんのでは問題を解けるはずありませんし。

英単語帳は『速読英単語』を使っていました。単語帳は1冊仕上げれば何でもよいと思いますが自分はこの時期に『速単』を2周はしました。1周だけだとやった気になっただけであまり定着しないので2周以上はするべきだと思います。文法事項も2周は確認して基礎基本の確認を徹底しました。基礎をおろそかにするとマジで泣くことになります。

それとリスニングも大事です。塾でもフォローしてくれますが毎日あるわけではありません。ところがリスニングは毎日少しずつやることではじめて力が付く分野なので自分はこの時期から取り組んでいました。最初はセンターレベルから始めてもOK、というか東大レベルの問題がこの時期分からなかったです。

模試はB判定

春におこなわれる模試ではあともうチョイでA判定のギリギリBでした。浪人生あるあるですがこの時期は現役生が強くないので現役時代にE判定の人でもA判定・B判定が来ることは難しくありません。ここで自分は「行けるんじゃね?」と何となく思っていたのを覚えています。まぁ実際はここからが勝負なんですが。

スポンサーリンク

浪人生の夏

過去問演習を本格的に取り組む

この時期から志望校を意識した問題演習をしていました。もちろん河合塾のテキストで東大の問題も扱うので浪人後、初めて過去問を見たというわけではないですが。

赤本掲載分は現役時代にすでに解いてしまっているので『27か年』でちょっと昔の問題にもチャレンジしていました。また、予備校が東大式の問題集を結構発行しているので東大用の問題集もこの時期からまわし始めました。企保問題集は何冊も買うのは愚策ですが、志望校の傾向を知るための赤本はじめ特化型問題集は数冊買って慣れていくのもありだと思います。

夏期講習

夏期講習も東大用の講習中心に受講しました。別料金がかかるので苦渋の選択ですが、夏期講習には現役の学生もいるので彼らを見て絶対に負けるかと奮起しました。

もちろんその裏では基礎の再確認も行っていました。夏は予備校の授業がなくなるのでここでしっかり勉強できるか否かが浪人生活の出来を決めると言ってもよいと思います。とにかく怠けずに勉強していました。

東大模試はA判定

東大模試は河合と駿台のやつ両方受けました。A判定なんてとったことなかったのでうれしかったです。ただうれしいで終わらず、分からなかったところはしっかり復習しておきました。

ただ自分はマーク試験がクソ苦手だったのでマーク模試ではA判定出ませんでした。

浪人生の秋

実践演習中心に

この時期からは河合のテキストも完成シリーズに入り、実践的な問題演習が中心になります。私も個人的な勉強は夏に続き志望校向けの実践的な問題演習を続けていました。英語のリスニングもこの時期からは『キムタツリスニング』で鍛えていました。

問題演習中心なので分からない問題が出ると焦り始める季節です。上位合格の天才でない限り、分からない問題が皆無になるということはないので、気落ちしてもしょうがないと思い、分からないところを1つずつつぶしていく作業に追われていました。

秋の東大模試でB判定に

しかしここで変化が訪れます。秋の東大模試でA判定が出せなかったのです。夏はBに近いA判定でしたが今回は普通のB判定になっていました。これはかなり動揺しました。浪人でBでは本番までに現役に抜かれるんじゃねと思いましたね。マークが苦手だったことも加わり、模試を受けた河合塾の面談でも安全策をとるなら志望校を変更した方がいいと言われました。ただいまさら志望校を変更したら適応に時間がかかることも事実だったので受験する科類で妥協する方針に切り替えました。

スポンサーリンク

浪人生の冬・センター試験

センター対策

12月からはセンター対策をしていました。冬期講習も東大向けの講座以外にセンター講座もいくつかとっていました。東大に受かる連中はマーク楽勝という風潮がありますが全然そんなことはなかった自分はこの時期辛かったです。特に数学は2次はともかくマークで効率よく処理するのが本当に苦手でした。過去問や予備校のセンター問題集を繰り返しやっていました。

センターで爆死しC判定

まぁ勉強しても失敗したんですけどね。国語の運ゲーと数学2Bにやられました。目標の9割には遠く及ばず、自己採点で770点台でした。センターリサーチC判定です。流石に真っ青になりましたね。両親も相当がっかりしていました。ただ東大はセンター重視ではないし、足切りにはかからんだろうということで受験を決心します。

滑り止めに私大受験

センター爆死しているうえに2浪は絶対に認められない状況だったので私大も受験しました。9割未満では早稲田センター利用は逆立ちしても合格できませんが、中央大学はセンター利用で通りました。初めて受かった大学なので喜んでいました。

私大受験は早稲田と慶応に行きました。2月だったので寒かったですが本番前の力試しとしてはいい経験になったと思います。早稲田は合格しましたが慶応は落ちました。世界史には自信がありましたが、あの大学のクソみたいな問題は滑り止め感覚で突破できる代物ではないと思います。また私大は英語重視のところも多いので英語の点がよくない自分にはきつかったです。

こう考えると早稲田受かったのはなぜなのか逆に気になる…。

直前期の生活

直前期はひたすら過去問です。過去問で分からなかったところを参考書で確認という王道の勉強をつづけました。センター後は予備校の講義もなくなるので引きこもりがちになりますが、体調管理にも気を使っていました。勉強しすぎで体調を崩すのは絶対に避けねばならないので、夜はあまり遅くならないようにしていました。

正直センター本番も模試も結果がお察しだったので不安しかなかったです。地方出身の凡人だった自分は現役含めて2年間よく勉強してきたのでそれを信じて突っ込むしかなかったです。

スポンサーリンク

受験本番

いよいよ本番でした。前述のとおり、データでは厳しい戦いが予想されていたのでデータよりも自分の今までの経験を信じるという方針で突撃しました。受験本番では落ちると思ったら終わりなので根拠がなくても自信を持つことが大事です。

受験会場は地方学生にとってはアウェーです。有力私立高出身の奴は受験会場で友達とぺちゃくちゃ喋ってるやつも少なくありません。気にしないようにはしていましたが、あんなのには負けられんと勝手に受験会場で燃え上がっていましたw。

試験中はとにかく必死で回答していました。東大の問題は制限時間足りない系の問題ばかりなので仕方ないです。分からない問題があっても開き直って1店でも多くとれるように解答をしていきました。

受験が終わった後は解放感が半端なかったです。早稲田受かってたから後期試験の勉強も結局しなかったです。

合格

合格発表の日はありえないくらい緊張していました。東大のホームページがカスなのでなかなか接続できず、モヤモヤし、最終的に発表から45分後合格を知りました。

後日送られてきた成績を見るとまぁギリギリでした。合格者平均は割っているし最低点に結構近かったです。危ない戦いでしたが最終的には『合格できて本当に良かったと思います。

まとめ

両親は高卒・地方の凡人がなぜ東大に受かったのか。月並みではありますが1番は努力かなぁと思います。模試は微妙でしたが2年間本気で勉強していましたしその点では自信がありました。センター苦手な自分には2次重視の東大の勉強があっていたというのもあるかもしれません。受験に絶対はないと思うので努力すれば確実に受かるというわけでもないのが事実ですが天才や帰国子女でない凡人や恵まれない地方の学生にかんしてはもう努力するしかないと思います。

もう1つはこれも使い古された言葉ですが周囲の協力です。浪人時代の友達がいなければ多分へこたれていただろうし、何より両親・チューターには感謝しています。特に母は受験遠征に帯同してくれて感謝しかありません。

コメント