今回は英語の対策や勉強法について述べたいと思います。まともに解くと時間が足りず無理ゲー臭が半端じゃない東大英語ですが配点が大きく大幅に出遅れると他教科での挽回は厳しくなります。とはいえしっかり勉強すれば6割前後をとることは決して夢ではないので対策を考えたいところです。
大問1A要約対策
要約は素早くかつ正確に読むことが重要です。よく英語は最初に結論が来るから後は読み飛ばしてOKというような理論がありますが東大の要約は最初の部分だけで解けるほど甘くはありません。全文読まずに解答するのはお勧めしません。とはいえどこが大事でどこが大事でないか考えながら読むことは重要ですので意識するのがよいと思います。普段からたくさん英文を読むことが速読力の向上に役立ちます。
要約問題は速読力だけでなくどこが本文の要旨か判断できなければ得点できません。この点が和文との違いです。この能力はとにかく問題演習を積むしかないと思います。少し古めですが『英語要旨大意問題演習』という本がお勧めです。採点基準も(本番と同じ基準かは分かりませんが)載っているので独学でも使えます。
大問1B対策
大問1Bはまれに出題傾向が変わります。かなり長めの文章を読まされる上に問題数は少なく配点が高いようには見えないのでコスパはあまりよくなさそうです。国立よりも私立で出そうな問題ですがわざわざ私立の過去問をやることはないです。東大の過去問を解いておけば十分、というかそれくらいしかできないでしょう。とにかく短時間で終わらせられるかどうかが最も重要だと思います。
大問2A自由英作文対策
自由英作文はとにかく「書きたいこと」よりも「書けること」を重視すべきだと思います。できるだけ簡単な表現で意見や状況などを述べられるように基礎的な単語・文法を用いるべきでしょう。また英語独特の結論→理由→まとめ、という語順を使いこなせるようにしましょう。
まよわず書ける自由英作文という本がお勧めです。英作文頻出の表現や問題を学ぶことができます。自由英作文の解答は先生に添削してもらうようにしましょう。自分では気が付かなかった文法・語法のミスがあるかもしれません。
大問2B和文英訳対策
和文英訳をどうするかは悩みどころです。2018年に復活しましたがこの傾向が続くかどうかは不明です。とはいえ出題されたときに対策していませんでした、では差をつけられてしまうので基本的な部分については把握しておいた方がよさそうです。東大は様々な問題をだすという性質を考えると和文英訳だけ異次元の難易度になるとは考えにくいので初級~中級程度の対策でよいでしょう。他の問題のことも考えるとこれだけに全力投球することは厳しいです。
大問3リスニング対策
リスニング対策は幸いなことに『キムタツリスニング』という名著があります。これは東大のリスニングに準拠した問題集で難易度は3段階に分けられています。SUPERは文字通りかなり難しいので自信がない人はBASICから始めましょう。やや古いのが難点ですが受験生になじみやすいように工夫が施されていて苦痛なく問題演習ができると思います。継続してやらないとリスニング力は簡単に劣化するので毎日やりましょう。
『キムタツ』にも書いてあると思いますがリスニングで一番大事なのは問題を先に読むことです。東大リスニングは試験開始45分後に始まるのでそれまでにリスニングの問題を見てもよいのです。しっかり問題文を確認し読み上げられる内容を予想しましょう。というか2分くらい使って問題をあらかじめ見ておかないと読み上げる文章が長すぎるので太刀打ちできないと思います。勘であてる運ゲーをしたくないならあらかじめ問題文に目を通すことをお勧めします。
大問4文法・和訳対策
Aの文法については対策が難しいです。語句整序ならしかるべき問題集はあると思いますが不要語削除の場合、対応する参考書もほとんどありません。難易度がかなり高く差が付きにくそうなうえに配点もそれほど高くないことが予想されるのであえて問題集をやることはないでしょう。過去問や予備校の東大模試の復習をすることが一番だと思います。
和訳に関しては長文読解にも出る可能性があるし、難易度はそれほど高くないのでしっかり対策するべきでしょう。和訳に関しては英文解釈をしっかり行わないと単語は何となくあっていてもターゲットとなる文構造をはずして思うように得点できなくなります。高校によっては英文解釈をせず何となく訳して終わりという授業をする先生もいるのでそういった不運な教員にあたった場合は英文解釈の本を1冊やるか予備校の講座をとるかした方がよいと思います。『英文解釈の技術100』をお勧めしますが若干難しいので苦手な人はもう少し平易なものでもよいと思います。
英文和訳は文構造(たとえば関係代名詞の先行詞がこれでこの形容詞はこの単語を修飾して…といった具合に)がしっかりとれないと多分減点されています。訳す際にはそういった関係に注目して慎重に訳しましょう。単語力だけでなく英文解釈の力も侮らないようにしましょう。
大問5長文対策
オーソドックスな長文なので東大ならではの対策をする必要はありません。強いて言うなら語数が1000字程度の問題集を扱いましょう。例によって時間がないので、問題を解くときには素早く読みことを意識した方がよいでしょう。1000字レベルの長文を25分程度で終わるようになれば十分なレベルだと思います。繰り返し問題を解いてスピードアップを目指すことが大切です。
基本となるのはやっぱり過去問
設問別の対策を見てきましたがやはり基本は過去問です。とくに東大は時間がないので過去問で時間感覚を身に着けなければなりません。リスニングの過去問を入手するのが面倒でも過去問を解くときは120分使ってリスニング含めたフルセットを解くことをお勧めします。
まとめ
設問の種類が豊富な東大英語ですがしっかり設問ごとに戦略を立てて対策すれば合格点に届くと思います。最後に繰り返しにはなりますがとにかく時間配分には気を付けて取り組みましょう。
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