(東大日本史対策)日本史の出題形式や特徴について解説

東京大学の2次試験日本史というと他大学とは異なりひと癖ある問題が出るイメージです。厄介に思っている次とも多そうですが今回はそんな日本史の出題形式や特徴について書きたいと思います。

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資料問題が頻出

頻出というかほぼすべての問題が資料問題です。1問くらいは普通の論述が出ることもありますが一般的な論述が半分以上になることはないでしょう。長めのリード文であったりグラフであったり、絵であったり様々な資料が使用されます。東大の日本史で難しいのは資料と回答をうまく結びつけることです。資料やその内容自体は初見のものであることも多く誰もが知っている資料などはあえて使用を避けているように思われます。そのため初見の資料を読んで、そこから自分の持っている関連知識をピンポイントで絞り出さねばなりません。

これが本当に難しく日本史の知識がある人でも慣れないとまともに得点できません。過去問を使用して慣れるまで繰り返し演習する必要があると思います。

設問は4問、時代ごとに。

世界史とは異なり設問は4問ですべて時代ごとに出題されます。おおむね大問1は古代、大問2は中世、大問3は近世、大問4は近現代と決まっています。そのため大問4で古代の内容が出たり、大問2で鎌倉から江戸時代まで記述させたりするものはおそらく出ません。ただし使用する資料が該当する大問よりも前の時代の内容を含んでいることはあり得ます。

大問1の古代は出題に偏りがあります。古代は縄文~古墳時代までの出題はほぼありません。飛鳥時代も非常に少なく、奈良・平安が中心です。大問2は鎌倉・室町ともに出題可能性があります。ただし片方しか出題されないこともしばしばあるので注意が必要です。院政期のみの出題で鎌倉・室町が一切出ないということは考えにくいでしょう。大問3は織豊政権から出題されることもあります。とはいえ出題の中心は江戸時代ですが江戸しかでないとなめてかかってはいけません。大問4は幕末~現代までと非常に範囲が広いです。現代史は高度経済成長期あたりまでですが平成という時代が終わるということを考えるとそろそろ1980年代以降が出題のキーポイントになる問題が出ても不思議ではありません。

そして当たり前ですが日本史なので他国との比較、いわゆる横のつながりを問う問題も出ません。もちろん日本史の範囲内で扱う他国の出来事については知っておくべきではありますが。

狭く、深く問う問題が多い

世界史とは異なり基本的に一問一答問題がなく、そのうえ使用された資料とは無関係の問題が出題されることはまずありません。そのため扱うことができる時代が限られてしまいます。例えば大問4で幕末~明治初期の内容が出題された場合、明治中期以降の内容は一切問われないといった設問になることもザラにあります。ゆえに狭く深く問われると言ってよいでしょう。持っている知識自体は教科書レベルでもよいですが資料の考察と文章構成についてはかなりの力が必要です。

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