(大学受験)確率漸化式の解説

確率漸化式というと難関大学の受験問題では腐るほど見る問題ですが学校などでは取り扱われることが少ないです。私も公立高校出身者ですが学校ではこれを教えられた覚えが全くありません。しかし教えていなくても出るものは出るので確率漸化式がどういったものなのか知っておくことは重要だと思います。

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教科書ではほとんど扱われないが頻出

確率漸化式は読んで字のごとく確率を漸化式を使うことで求める問題です。教科書では扱われない発展的な問題のため私立やレベルの高い公立高校でなければスルーされる分野でしょう。

しかし難関大の問題を見るとこれを使う問題は頻出であることが分かります。おそらくは1問で2つの分野の能力を見ることができ、設問数を節約できることが理由だと思います。例えば確立と数列(漸化式)を別々の大問として出題すれば2問分ですが確率漸化式を出せば1問ですみます。空いた分は他の単元の問題に回せるより出題範囲を広くすることができます。なお2019年のセンター試験ではこれを知っていれば解きやすくなる問題が出題されています。おそらくこれからは確率漸化式が入試で出題されるハードルはより低くなると思います。

確率漸化式の厄介な点は確率と漸化式が結びつくことがあるということを知らないとほぼ解けないからです。難関大の問題はたいてい「n回目」の確立を聞くことが多く2回目、3回目程度なら実験してみればわかってもn回目は無理です。しかも一般的な確立の論点では導き出すことが困難な問題設定になっていることが多いです。もちろん2019年センター試験1Aのように知らなくてもなんとかなる問題もありますが知っていた方が明らかに便利なのは間違いないです。

状態の推移(推移図)に注目すること。

確率漸化式はまず様々な状態が変化することを考えます。n回目試行で状態Aである確率を数列を用いてAn、状態Bである確率をBnとします。状態Aから1回作業をすると確率pで別の状態Bに変化し確率1-pでAのまま変化しない場合は

A→p→B

→1-p→Aと考えられ

An+1=(1-p)An+pBn

と表せます。Bn+1の場合も同様に考えれば式をもう一本作ることができます。

このようにそれぞれの状態とそれに移行する確率に注目し漸化式を作るのが基本です。

漸化式の解法も必要

漸化式を作ることができてもそれを解けないと部分点どまりになってしまいます。確率漸化式は式を作るのに一番労力を使う場合も多く立式できても解けないというのは非常にもったいないです。あまり特殊なパターンの漸化式になることは少ないですが連立漸化式や3項の漸化式くらいまでは誘導なしで解けるようにしておかないと危ないと思います。そのほかの漸化式のパターンも含めてチャート式などでよく復習しておきましょう。

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