(大学入試世界史・日本史)論述問題対策。合格答案の作り方

世界史

論述問題のルールを知ったら実際に論述問題に取り組むことになります。しかしこれがなかなか難しく、センターでは点が取れるが論述はイマイチ振るわないということも多いと思います。そこで論述問題で合格答案を作成するにはどうしたらよいか考えたいと思います。

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何を問われているかきちんと把握すること

歴史に限らずすべての教科について言えることですがまずは問題文をよく読んで何が問われているかをしっかり把握してください。

例えば「変化」について書く場合は基本的に変化前と後両方を書かなければなりません。「影響」をきかれたらしっかり因果関係がありそうなことを記述してください。「比較」であったら同じところと異なるところ両方を書きましょう(同じところがどうしても見当たらなければやむなく書かないこともありうる)。また短めの論述であてはまることとして解答の文末にも気を付けましょう。国語の試験ではないの減点対象になっているかは分かりませんが理由を聞かれたら「~だから。」、どういうことかきかれたら「~ということ」としっかり書きいておきます。

これができていないと見当はずれな答えが出来上がってしまう場合があり、そうなると合格レベルは遠のきます。

いきなり解答を書かないこと

問題練習をし始めたばかりのころにやりがちなミスです。30字程度ならともかく数百字単位の論述になるといきなり書き出すのは無謀です。途中で足りなくなる、もしくは字数をオーバーする可能性もあります。

私もこのミスをしょっちゅうやっていて、字数の調整に苦労していた覚えはあります。対策としては問題用紙の余白を利用し問われていることを整理しましょう。そして解答に使用する(解答に必要と思われる)単語や解答の流れを箇条書きします。余白に下書きをしていると時間がなくなるのでざっくり書くので構わないと思います。そこから肉付けしていくことで字数をうまく調整するようにします。そうすることで時数配分がうまくいき、解答の方向性もおかしなものにはならなくなります。

指定語句の説明に字数を使わない

指定語句があるとその語句の説明をこまごま書きたくなりますがこれは五トン度点に結びつきません。もちろん指定語句を正しく使えていればその分の点数は入りますが詳細な説明をしてもさらに点が増えるということはありません。

例えば大航海時代がヨーロッパに与えた影響を述べる長めの論述問題で指定語句の一つに「ポトシ銀山」があったとしましょう。このとき「…南米のポトシ銀山の銀がヨーロッパにもたらされ、価格革命を引き起こした…」というようなことを書いておけばおそらく十分だと思います。しかしながながと「…ポトシ銀山はペルー(現在ではボリビア)にあり、当初はエンコミエンダ制で労働力を確保し、水銀アマルガム法という技術を導入し銀を抽出していた…」といったポトシ銀山に関する詳細な説明を書くとどうでしょうか。なんと字数を大幅に使うので他のことを書く余裕がなくなります。こうなってしまうと点数の上積みは期待できません。そもそもこの問題はポトシ銀山の説明を求めているわけではないので知っている知識を羅列してもほぼ意味はありません(強いて言うなら指定字数の半分に届きそうもないときに苦し紛れに行う水増しに有効というくらい)。この手のミスは知識が豊富な難関大受験生の中でも歴史が得意な人がやりがちなミスです。正直に言って私もこれをよくやっていました。ただ途中で「これやっても大して意味ないな」と気づいたところ点数増加に結びついて覚えがあります。

指定語句以外のことを書いてもよい

指定語句とそれに関連する単語のみを使って論述を書きがちですが題意に沿ったものなら指定語句以外の事柄であっても点をもらえる可能性が高いです。

先程の例を使うと大航海時代がヨーロッパに与えた影響で「商業革命」に関連する指定語句がなくても商業革命について解答に書いても何ら問題はありません。なので「…商業革命で経済の中心が地中海沿岸から大西洋沿岸に移り…」といったことを書いても問題ありません。ただし字数によってかける範囲が決まってくるので字数が少ないときはできるだけ大きな出来事を書きマニアックなことは書かないようにしましょう(たとえば指定字数が600字ならフッガー家没落について言及できても100字では厳しいでしょう)。これもありがちなミスなのでしないようにしましょう。

知ったかぶりしないこと

これも知識がある難関大生がやりがちです。おもに指定語句の詳細な説明をやろうとしたときについうっかり誤りを含む論述をしてしまうことです。これをやると減点される可能性がありますし、仮に減点まで行かなくとも採点官の印象が悪くなるのは間違いありません。自分の知識を披露したくなるのは分かりますが自信のないことはあえて書かないということも大切です。年号や漢字のミスも要注意です。年号は書かなくてよい場合がほとんどなので自信がなければ書かなくてよいです。おそらく年号を書きまくったところでほとんど得点の加算はないと思います。

そもそも最初に述べたとおり詳細すぎる説明をしても点の上積みには結び付きにくいです。気を付けましょう。

模範解答を参考にすること

そうはいってもなかなか初めてのころに合格レベルの解答を書くのは難しいです。そういう人は問題集の模範解答と自分の解答を見比べてみてどこが違うのか比較してみるのがお勧めです。自分の解答で何が足りなかったかが自然にわかるようになるのではないかと思います。

また論述問題には良く出る典型問題があります。例えば世界史だと何度も例に出した大航海時代関連の設問、日本史だと江戸時代や室町時代の流通等です。ほかにもいろいろありますが繰り返し問題演習をしていると何となく「類題」にあたることが増えてくると思います。問題演習はこういった点でも優秀で、論述における文章構成のノウハウがよくわからないという人はこういった典型問題の解答を暗記してゴリ押しするというのも有効な手段です。もし似たような問題が出ればその解答をある程度応用することができます。

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