東大が2019年入試の模範解答を公開と発表

東京大学が2019年実施の入学試験について解答等を発表すると公表しました(公式サイト)。

個人的にはこの方針自体は評価したいと思いますが…。

スポンサーリンク

公表の詳細

原則は3月の下旬に問題を公表し、著作権処理が必要な科目(国語の現代文や英語と思われる)は4月下旬に可能な限り公表するとのことです。出題内容については、出題の意図を公開するとともに一義的に解答が出せる問題については公開するとのことです。ホームページ、もしくは広報センター窓口で公開予定です。

これを見ると論述問題については解答が公開されない可能性もあります。出題意図が公開されるだけマシですができれば論述問題の模範回答も公開してほしいですね。正直に言って、公開しても東大が恐れるような暗記偏重には陥らないような気がします。国語の漢字や世界史大問3のように暗記していなければどうしようもない問題もありますが、東大の入試は暗記だけではなかなかゴリ押しできないような工夫がしっかりなされていると思うので。

以前は公表しないと言い張っていた。

東京大学は昨今の出題ミス騒動に伴い問題・解答公表の流れに逆行し、解答を公表しないという姿勢を示していました。しかしここにきて方針を転換し、公開することに決めたのです。個人的には驚きましたが、公開するということ自体は良いことだと思います。

なぜなら、東大がどういった解答を想定していたのかということが気になるからです。予備校の解答と同じレベルを想定しているのか、はたまた要求水準が異常に高いのか、そういった基準が白日の下にさらされるので貴重だと思います。教授陣が何を考えて問題を作成していたかが分かると思います。これから受験する人も私のような物好きも誰もが注目するイベントになるでしょう。まあ正直に言うと模範解答だけでなく採点基準も公表してほしいんですけどそこまでは流石に高望みしすぎかなぁ。科類ごとに採点基準違いそうだし。

残念なのは文科省に屈したという点

ただしこの方針転換に一つ残念な点があります。それは東大が文科省に屈したという形になった点です。当初、非公開を決めていた東大がここにきて突然手のひらを返したのです。文科省あたりの圧力があったことは火を見るより明らかだと思います。私が受講した授業の教授の中で文科省のことをよく言っている人は皆無だったので東大は屈辱的な思いをしたことは間違いないでしょう。

こういった形になるくらいだったら、最初から空気を読んで「公開します」と言ってほしかったのが正直な感想です。後になって方針転換するのはみっともなく、恥をかかされた形で残念としか言いようがありません。

コメント