読売巨人軍2022年戦力外・引退予想(ジャイアンツ)

コロナ禍のプロ野球界であるが、一昨年まで2連覇していたころの勢いはどこにいってしまったのか低迷するジャイアンツである。この低迷から今期はFA補強根こそぎといううわさも流れる。しかし入る人がいれば出ていく人もいるというのが現実である。一人のファンである筆者も低迷する球団に対する怒りと応援を含みながら戦力外予想の記事を書いてみたい。

以下は戦力外になりそうな選手から順に述べていく。

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投手編

アンドリース

今年加入の助っ人投手。2億円越えの年俸ながら未勝利であり、7月16日に6失点と大炎上した広島戦を最後に1軍の登板がない。2軍戦では好投しているもののそれでも2か月近く1軍に呼ばれていないことから残留は難しいか。シーズン終盤にチャンスが与えられる可能性はあると思うが、そこで1,2勝したとしても総合的に年俸に見合った活躍ができているとは思えない。

桜井 俊貴(現役ドラフト?)

2015年のドラフト一位投手。今年は主に中継ぎ中心の登板で2勝。しかし被打率は.361と巨人の投手陣でもワーストクラスに打たれやすい。2019年には先発として活躍したもののそれ以後は精彩を欠いており、大卒7年目で今年29歳と考えるとそろそろ苦しい。

活躍した年もあるということからここで終わってしまうのはちょっとかわいそうな気もするのは事実。巨人での立場は厳しく、このままでは来年も支配下選手でいられる保証は高くないと思うが、ドラフト1位ということもあり今年から始まる現役ドラフトに出てみればそこそこ人気になるかもしれない。他球団で雰囲気が変われば復活も可能かもしれないし、個人的には戦力外ではなく現役ドラフトなりでチャンスを与えてほしい選手。

シューメーカー

アンドリースと同じく今年加入の助っ人投手。4勝しており、完封した試合もあったことから序盤は期待値が高かった。しかし夏以降は相手チームに対策され始めたのか失点が目立つように2か月以上勝利から見放されている。特に8月7日のヤクルト戦では四球でためたランナーを満塁ホームランで返されるという極めて後味のよろしくない投球をしている。年俸はアンドリースよりも安いが、年齢は35歳とアンドリースよりも2つ年上でということから衰えることはあっても急激に成長することは望めそうにない。よほどの減俸を飲まない限りは残留は難しそう。

中川 皓太(育成)

ここ3年ほどは勝ちパターンで投げることも多く、安定した投球が光っていた。しかし今年はキャンプ前に怪我をしてリハビリ組に。

問題なのはここからで9月現在1軍はおろか2軍ですら1度も登板していないようである。実績は抜群であり戦力外になって退団してしまう可能性は限りなく0に近いと思うが、今シーズン中に復帰の見通しが立たないならば一度育成に落としてリハビリに専念させる可能性はある。とくに今年はFA参戦が有力視されるため人的補償の枠を少しでも空けたいという思惑もあるはず。怪我を治してカムバックしてほしい。

戸根 千明

2014年のドラフト2位。今年はここまで防御率5.02であり、とくに右打者に苦戦する課題が昨年からあまり改善されていない印象。二刀流に挑戦した時期もあったが断念し、今年は投手に専念しているが思うような結果は出せていない。なんとか活躍しようという思いは伝わってくるものの今年30歳でもはや若手といえるような年齢ではないこと、怪我も多い(今年は大きな怪我はしていない)という点から後半戦でインパクトを残すことができないと危ない可能性が高い。

太田龍(育成?)

2019年のドラフト2位。去年は開幕前にけがをし、ほぼ1年パーにしてしまったものの何とか終盤に復帰できた。2021年オフ、巨人は選手を大量に育成落ちさせていたが復帰が間に合ったため育成落ちを回避した。

今季は1軍昇格はなく、2軍でも12.2回をなげて11四球、防御率も5.68。7月28日を最後に2軍戦で登板もしていないようだ(怪我をしたというニュースはない)。23歳と若いが社会人出身なので育成落ち含め何かしらの対応は取られるかもしれない。怪我もあって思うように投げられていないはずなので戦力外はちょっと厳しい気もする。

戸田 懐生(育成?)

育成7位だがルーキーイヤーの昨年に支配下に昇格した。飛躍を期待され、初勝利も上げたが8月5日のヤクルト戦のように失点も目立ち防御率は6点台と壁にぶつかった感がある。巨人は育成選手を大量に指名し、結果を出せば1軍にすぐあげてくれるが1軍ですぐ結果を出さないと見切られてしまう傾向がある。2年目で若いものの社会人出身で元育成選手という点から育成落ちになる可能性を否定できない。素材は良いと思うし、今年切るべき選手ではないと思うのだが育成選手に厳しい球団なので…。

山口俊

昨年メジャーから復帰したが復帰後はチームにほとんど貢献することができていない。去年は急激な環境の変化もありしょうがなかったと思うが今年になってから去年より酷くなっているというのは印象を悪くしてしまうだろう。1軍出場はわずか1試合で2軍戦でも防御率は4点台と良いところを見せられていない。一度2軍戦でアクシデントがあったが、その後も登板を続けていることから大きな怪我はしていない様子。ただそれでもコロナや投壊でチーム事情が苦しいときにも昇格してこなかったことから優先順位は高くないようだ。また、過去に大きなスキャンダルを起こしたことがあるので他球団が積極的に獲得に動く可能性は低いと思われる点も首脳陣の決断を後押ししてしまう要因になり得る。

実績ある投手なだけにこのまま戦力外になってしまうのはさびしいところではある。終盤戦で少しでも活躍してもらいたい選手の一人。リリーフの経験もあり、状態が良ければ最終判断もかねてチャンスがもらえると思うのでそこで結果を出してほしい。

デラロサ

昨年までは勝ちパターンでの起用が多かったが今年は例年以上に安定感がない。一方でなぜか負けがつかない選手で防御率も3.26と印象ほど悪くはない。実際今年の外人投手の中ではメルセデスについでマシな方ではあるが、保険で残すには年俸1億8150万円は高すぎるし、年々成績が悪化しているので来年よくなるという見込みも確実ではない。

積極的に戦力外にしたい選手ではないが、年俸やドラフト、FA補強の結果次第では退団の可能性もあるという立場か。

ビエイラ(育成?)

昨年は守護神として32試合連続無失点という助っ人外国人の新記録を打ち立てすばらしい成績。しかし今シーズンは課題だった制球力が大幅に悪化。マクブルームへの頭部死球で退場にもなってしまった。9試合の登板で防御率も9.82とお世辞にも良い成績とは言えない状況だ。加えて8月に左脛骨骨折し今季絶望になっている。

実績はあるが、怪我前から不調だったこともあり復帰後に万全の状態に戻るかどうかは未知数。外国人は人的補償のリストには入らないものの育成に落として様子を見ようとする可能性はある。しかし絶好調だった去年、メジャーが引き抜こうとしていたという報道もあったことから育成落ちに納得せずに退団してしまう可能性もある。支配下で残るか、育成でリハビリするか、それとも国外に流出してしまうか去就が最も不透明な選手。もちろん個人的には復活して剛速球でねじ伏せる姿を見たいのだが…。

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野手編

ウィーラ―

楽天から移籍してきた助っ人。昨年は121試合出場も今シーズンはウォーカー、ポランコとの外国人枠の兼ね合いから出場試合数が30試合に激減。数少ないチャンスも打率2割を切っていることから有効にアピールできたとは言い難い。年齢も35歳と若くないので残留は厳しいか。ムードメーカーだし人気のある選手なので寂しいところではある。

来年の活躍次第では日本人枠獲得の可能性もあるので退団になった場合、他球団が獲得に動く可能性は0ではないだろう。

立岡 宗一郎(育成、引退?)

4月にはサヨナラホームランを打ち、序盤は控えではあったものの活躍。しかし6月に入ってからは試合中に左膝前十字靱帯損傷の大怪我で全治6か月、今季絶望となってしまった。控えめに見ても育成落ちはほぼ確実な情勢だが、立岡選手は32歳であり選手生命に影響するような怪我をしてしまったため来季開幕までに復帰することができるかもよく分かっていない。戦力外でもおかしくはないが、序盤の活躍や試合中の怪我ということもあり、戦力外よりは引退という形をとった方が穏便?

由伸政権時代も含め移籍後長く巨人にいた選手なので怪我であっさり終わってしまうというのは悲しい。復帰できるならそれに越したことはないのだが…。

勝俣 翔貴(育成)

7月に支配下登録。3軍では3割近く打っていたものの2軍での打率は1割を切っており、支配下登録させるにはもうちょっとほしい成績。この時はコロナの影響で文字通りチームが壊滅していた時期なのでおそらくチーム事情を考慮した昇格だったと考えられる。結局1軍に昇格することはなく、2軍でもう少し育成しなければ活躍は難しそうであり、支配下のままでいられるかは微妙なところ。チーム事情に振り回された形になるため戦力外にはできないだろうが育成落ちはあり得る。チーム事情で支配下登録した選手をコロナが収まったからといって再び育成に落とすというのは使い方が雑すぎるため個人的にはどうかと思うが。

石川 慎吾

今年はここまで代打を中心に8安打と1安打のみだった昨シーズンよりは活躍している。ただし、プロ11年目ということを考えるとさすがにそろそろ苦しくなってきた。ファームではそこそこ打っているものの、これは毎年の事であり1軍で結果を出すことができていないことを考えるとやはり厳しい。

近年1軍出場は減少していたものの人気は高い選手なので一発逆転を期待したいが、外野は丸選手や外国人、代打の切り札は中島選手と壁が厚い。

香月 一也

昨年末に育成落ちするも3月に支配下に復帰した。しかし出場試合は15試合と少なく本塁打も0。ファーストは中田選手が復活したことでポジション的にも空きがなく、今季不調とはいえ岡本選手を押しのけてサードで起用される確率も極めて低い。8年目26歳という年齢から時間的な猶予もないが、潜在的な長打力はある。他球団が獲得する可能性はあるだろう。

北村 拓己(育成?)

今年はここまで9月21日現在33試合の出場で前年よりも成績が悪化。前述の香月選手同様に一三塁は中田、岡本両選手がいるためポジションがなく、かといって坂本選手コンバート後のショートを守らせるには守備力が足りない。外野で使うにも丸選手はじめ層が厚く食い込むことは難しい。ユーティリティータイプの選手は巨人には数多くいるため競争が激しい。大卒5年目でレギュラーに定着することはできなかったことから育成落ちを含めて何らかの動きがあってもおかしくない。昨年は地元の金沢では大活躍だっただけに今年の成績は残念。挽回してほしいところだ。

重信 慎之介

大卒7年目の29歳だが層の厚い外野でスタメンを奪取できず。去年より打率はわずかに改善したがわずかであり、根本的解決にはなっていない。

ただウォーカー、ポランコの二人は守備面に難があるため守備固めとしては重宝すること、また足は速く代走としては有用であることから湯浅選手や増田大選手との兼ね合い次第では残留の可能性もありとみる。

若林 晃弘

社会人出身の5年目29歳。今年は出場試合数が半減、OPSも2年目以降では最小になりそう。内外野のユーティリティープレイヤーではあるがショートの守備は坂本選手と比べるとどうしても見劣りしてしまうことから坂本選手の後継としても難しい。

去年まではたまにホームランが出ていたが今年は0本というところも寂しい。

廣岡 大志(育成?)

坂本選手の後継として期待されヤクルトからトレードで獲得したが、今年はその坂本選手が怪我で離脱する時期が多かったにもかかわらず28試合の出場。昨年よりも少ない試合数である。

坂本選手以外にもコロナ等で離脱者が多く出ていたにもかかわらずほとんど一軍でチャンスがなかったことから首脳陣の戦力構想に入っているかは微妙である。しかし25歳と1軍経験のある控え選手としては若く、ショートが本職ということから坂本選手の去就やFA、ドラフト次第では支配下、もしくは育成で残留することも十分ありえそう。

増田 大輝

代走のスペシャリスト。しかしここ2年ほどは盗塁数が減っており、今年もここまで11盗塁と去年は宇和舞ったものの一昨年ほどの成績は残せていない。代走として塁に出ても盗塁を試みないこともあり、今年は後半から若い湯浅選手と代走枠で併用されることも増えてきた。可能性は高くないが育成出身であること、29歳と若くはないことから戦力外の可能性も否定はできない。

かなりの苦労人であり、個人的には応援したい選手なので積極的な盗塁で相手にプレッシャーを与えていってほしい。

松原 聖弥(育成)

個人的に「まさか」がありそうな選手。梶谷選手の加入により出場機会が心配されたものの昨年は.274で規定打席に到達。レギュラーの座をつかんだかに見えたが今年は経験値がリセットされてしまったのか打率が1割代でほとんど1軍に昇格できず苦しんでいる。戦力外にすれば他球団がほぼ確実にとりそうなのでそれはあり得ないだろう。しかしFAの人的補償対策(去年はレギュラーだったわけなのでとられるのは困る)や来シーズン復活する保証が確実とは言えないこと、育成出身選手に厳しい環境ということを考えると本人が育成落ちを拒否しそうもなければ育成落ちの可能性は0ではないだろう。

去年の活躍がまぐれとは思えないので何とか復活してほしい選手。

ポランコ

ホームランは20発以上打っており巨人の自前外国人としてはそこそこ成績がいい(去年の外国人野手はみんな途中で帰ったし)。ただ打率は2割4分と当たれば飛ぶタイプに近い成績であることは否定できず、年俸2億5千万円は割高。円安の影響もあって外国人選手の年俸は高騰傾向にあり、年俸交渉次第では退団になる可能性ありと思われる。ポランコ選手よりいい外国人を来年連れてくることができる保証がないことも事実なので難しい判断だろう。

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